暗号資産(仮想通貨)ビットコインは11日の取引で一時3万ドルを割り込み、昨年6月以来の安値に下落した。ステーブルコインのテラUSDは下げ基調が続いている。
ビットコインは一時6%余り下げて2万9085ドルと約11カ月ぶり安値。アナリストらは3万ドルを重要な節目として注目しており、ここを下回ると売りが加速する可能性があると指摘する声が多い。
アルゴリズム型のステーブルコイン、テラUSD(UST)は30セントを下回る水準で取引されている。テラUSDの支援組織であるルナ・ファウンデーション・ガード(LFG)は、ドルペッグが外れたUSTを支えるため約15億ドル(約1950億円)を調達しようとしているという。
5月11日発表された4月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回り、経済の広い範囲にインフレ圧力が高まっていることを示した。ミラー・タバクのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏は「ビットコインなどの仮想通貨は今年、リスクオンとリスクオフの取引となっている。CPIのデータはリスクオフの展開になる」と述べた。