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AIカーが運転中スマホを検出して取り締まり、英国でテスト配備。シートベルト不着用も検出

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AIカーが運転中スマホを検出して取り締まり、英国でテスト配備。シートベルト不着用も検出

英国の道路当局は、ウォリックシャー警察との協力により、ながら運転やシートベルト義務違反者を自動検知するバンの配備をハイウェイや幹線道路で開始しています

このバンは走行中でなく道路脇に停車して、走行してくるクルマのドライバーを映像で捉え、AIでドライバーがシートベルトをしているか、手に携帯電話やスマートフォンを持っていないかを検知します。速度違反ではなく、ながら運転摘発用の移動式オービスといえばわかりやすいかもしれません。なお、シートベルト未着用は助手席も監視対象です。

英国の集計では、2019年に発生した、ながら運転中の衝突事故は420件にのぼりました。また2020年の交通事故死者統計では、報告された交通事故による乗員死亡者の23%がシートベルト未着用でした。

王立自動車クラブ(RAC)の道路政策責任者ニコラス・ライズ氏は「RACは数年前から政府に対して、ながら運転で他の人を危険に晒すドライバーをカメラベースで検出する技術を模索するよう求めてきた」と述べ、RAC調べでは79%のドライバーがこの技術の導入を望んでいるとしました。そして今回の試験導入について「道路当局とウォリックシャー警察の協力体制を非常に嬉しく思っており、道路をより安全にするために、他の警察もこれに続くことを切に願う」としています。

なお、このセンサー搭載のバンは、3か月の間試験され、その後正式導入するかを検討するとのこと。もちろん試験中であっても、摘発されたドライバーには相応の処分が適用されます。また、将来的に車間距離が異常に狭い後続車を検知する技術も追加していく予定だとしています。

運転中のスマートフォン使用は軽い気持ちでやってしまいがちですが、数年前には走行中にポケモンGOをプレイしていて小学生を死傷させるという痛ましい事故がわれわれの国でもありました。事故を起こそうとして起こす人はほとんどいないはずですが、取り締まりを強化することでドライバー側の意識が変わり、その結果すべての人の交通安全も向上することを、英国の当局は期待しているとのことです。