今年6月の「有効求人倍率」は6か月連続で上昇し「1.27倍」でした。ただ原材料価格の高騰などで一部の産業では求人を減らす動きも見られます。
厚生労働省によりますと、仕事を探している人1人に対し何人分の求人があるかを示す、今年6月の有効求人倍率は「1.27倍」でした。前の月から0.03ポイント増え、6か月連続の上昇です。
ただ原材料価格の高騰などで、一部の産業では求人を減らす動きも見られ、6月の新規求人倍率は前の月から0.03ポイント下がった「2.24倍」でした。 厚生労働省は「雇用の状況はコロナ前の水準にはまだ戻りきっておらず、今後は"第7波"の影響も注視していく必要がある」としています。
<そもそも、有効求人倍率とは?>
ハローワーク(公共職業安定所)に申し込まれた求人数を、求職者の数で割った値です。
<有効求人倍率の数値の意味とは?>
実際に計算してみながら確認すると、簡単にわかります。
例えば・・・
企業が出している求人件数が合計で100件でした。
求職者は50人います。
この場合の有効求人倍率の計算方法は、100÷50=2.0倍
1人に対して2件の求人がある状況なので、「有効求人倍率は高い方が仕事は探しやすい・就職しやすい」状況と言えます。
これが逆だった場合はどうなるのか、計算してみましょう。
企業が出している求人件数の合計が50件。
求職者が100人います。
この場合の有効求人倍率の計算方法は50÷100=0.5倍
1人に対して求人が1件に満たない状況なので「有効求人倍率は低い方が仕事は探しにくい」状況と言えます。
※1.0倍より高いか低いか、という基準で考えるとわかりやすいでしょう。
※有効求人倍率が高いほど人手不足(就職・転職しやすい)、低いほど就職・転職が難しい状況です。
全国・都道府県別の有効求人倍率(最新版)※2022年7月29日時点の最新版。厚生労働省から発表された全国地域別・都道府県別の有効求人倍率一覧です。
※都道府県・地域別有効求人倍率(就業地別・季節調整値)(新規学卒者を除きパートタイムを含む)
※2022年6月分
全国平均1.27(前月:1.24、前々月1.23)
北海道 1.17
青森県 1.32
岩手県 1.44
宮城県 1.37
秋田県 1.63
山形県 1.66
福島県 1.56
茨城県 1.64
栃木県 1.28
群馬県 1.57
埼玉県 1.15
千葉県 1.17
東京都 1.03
神奈川県1.04
新潟県 1.54
富山県 1.73
石川県 1.57
福井県 2.10
山梨県 1.63
長野県 1.72
岐阜県 1.71
静岡県 1.38
愛知県 1.33
三重県 1.60
滋賀県 1.35
京都府 1.18
大阪府 1.03
兵庫県 1.15
奈良県 1.38
和歌山県1.27
鳥取県 1.67
島根県 1.88
岡山県 1.58
広島県 1.41
山口県 1.69
徳島県 1.33
香川県 1.61
愛媛県 1.54
高知県 1.14
福岡県 1.10
佐賀県 1.57
長崎県 1.31
熊本県 1.60
大分県 1.48
宮崎県 1.56
鹿児島県1.44
沖縄県 0.99
有効求人倍率から見る、伸びている業界と苦戦している業界を紹介します。
※厚生労働省が発表している分類の為、各求人サイトで掲載されている職種や業種とは異なる部分があります。参考程度にお考えください。
<伸びている業界>
建設業、製造業、専門・技術サービス業
<苦戦している業界>
宿泊業・飲食サービス業、娯楽業、小売業、情報通信業、運輸業・郵便業