アップル、グーグル、サムスンが進める2022年スマートウォッチ計画
スマートウォッチ業界にとって2022年は大きな年となりそうだ。
「Apple Watch」やサムスンの「Galaxy Watch」に次世代モデルが登場するなど、いわば想定内の進化が予想される一方で、いくつかの注目すべきマイルストーンも達成されそうだ。
例えば、Googleは春か秋に初の「Pixel Watch」を発売するとうわさされている。傘下のFitbitも、「Wear OS」を搭載した初のスマートウォッチを出す可能性がある。
Pew Research Centerが2020年に公開した報告書によると、米国では成人の5人に1人がスマートウォッチまたはフィットネストラッカーを利用している。
また、Counterpoint Researchのデータによると、スマートウォッチ業界は2021年に前年比24%増の成長を遂げた。そう考えると、AppleやGoogle、サムスンが2022年、ウェアラブル技術にさらに力を入れようと考えていたとしても不思議ではない。
2022年に登場するとうわさされているスマートウォッチの中から、注目株を紹介する。
Apple Watch Explorer Edition
Bloombergによると、2022年はAppleのスマートウォッチにタフ仕様の新型モデル「Explorer Edition」が加わる可能性があるという。
新モデルは、野外活動やエクストリームスポーツ向けの堅牢なウォッチになると記事は伝えている。機能は通常のApple Watchと同じだが、カシオの「G-SHOCK」のような耐衝撃性が加わる見込みだ。
このモデルはApple社内ではExplorer Editionと呼ばれているが、実際の製品名は不明だ。
Bloombergは過去にもタフ仕様の新型Apple Watchが2022年に登場する可能性を報じており、新モデルは毎年秋に開催されるAppleの製品イベントで発表される可能性が高い。「Apple Watch Series 7」で前面クリスタルの耐久性が強化されたことが示しているように、Appleは近年、スマートウォッチの堅牢性向上に取り組んでいる。
筆者は、こうしたタフモデルのターゲット層ではないが、Appleがどんなタフ仕様のスマートウォッチを出してくるかには興味がある。堅牢なスマートウォッチはエクストリームスポーツの競技者だけでなく、建設作業員やレンガ職人、庭師、整備士など、身体を酷使する仕事に就いている人にも理想的だ。
FitbitのWear OSウォッチ
米CNETのScott Stein記者が2021年に書いた記事にある通り、FitbitはGoogleとサムスンが開発する新しいWear OSを搭載した高機能スマートウォッチを計画している。
この新型ウォッチには、Fitbitの最上位モデル「Fitbit Sense」よりも高度な機能が搭載され、セルラー対応やGoogleアプリとの連携といった機能も追加されるとみられる。
現在、Fitbitのスマートウォッチは独自OS「Fitbit OS」を搭載していることを考えると、これは大きな前進だ。筆者はFitbitの充実した健康機能、詳細な睡眠トラッキング、長いバッテリー持続時間を高く評価しているが、OSに関してはもう少し工夫が必要だと感じていた。
Fitbit OSは、Appleやサムスンのスマートウォッチが採用しているOSと比べると動きが鈍く、対応アプリの数も少ない。しかし、Wear OSの登場によって状況は大きく変わる可能性がある。
といっても、FitbitがFitbit OSを完全に放棄することはないだろう。ニュースサイト9to5Googleによると、Fitbitが開発中とされる「Fitbit Versa」とFitbit Senseウォッチの次世代モデルはおそらくWear OSベースではない。