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事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金は、新型コロナウイルスの影響を受ける小規模事業者・中小・中堅企業を支援するために新しく設立された制度です。
事業再構築補助金は返済不要の補助金で、補助率は費用の1/2~2/3。補助額の上限は100万円~最大1億円(会社の規模等によって異なる)となります。
この記事では、事業再構築補助金の種類や補助率、申請の適用条件、補助対象となる具体例などを詳しく解説します。
事業再構築補助金がスタートする背景
これまで、経済産業省の中小企業を対象にした補助金には「ものづくり補助金」「持続化補助金」「IT導入補助金」がありました。国の狙いとしては、これらの補助金を活用して中小企業に生産性を上げてもらい、企業の競争力を高めたり従業員の給与に反映させたりといった結果を期待していたものと推測されます。
ところが、中小企業庁が発表した「2020年版 小規模企業白書」の分析によると、補助事業終了後3年目までは事業化率が大きく伸びる一方で4年目以降は伸びが鈍化することや、生産性向上の成果が賃上げに必ずしも繋げられていない点などを問題視し、2019年度より事業の効果測定におけるKPIの見直しが計られました。つまり、補助金を利用したものの、継続して生産性を挙げられるような効果が出ていない企業が多いということです。
これをふまえて、2020年12月8日の閣議決定では「ポストコロナに向け、中小企業の事業継続、業態転換や新たな分野への展開等の経営転換を強力に後押しすること等を通じて、生産性の向上、賃金の継続的な上昇につなげる」と表明されました。
新たに設けられる「事業再構築補助金」は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う事業モデルの転換や、新規事業分野への進出、M&Aなどの事業再編、海外展開によるグローバル市場開拓など、企業に対してよりスケールの大きな成長を目指す支援を目的としています。
どのような会社が事業再構築補助金をもらえるのか?
申請前の直近6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高が、コロナ以前(2019年または2020年1月~3月)の同3カ月の合計売上高と比べて10%以上減少している中小企業。
自社の強みや経営資源(ヒト、モノなど)を活かしつつ、経産省が示す「事業再構築指針」に沿った事業計画を認定支援機関と作成した中小企業。
また、事業再構築補助金では以下の成果目標が挙げられています。申請内容の審査において、この成果目標を達成する可能性の高い事業計画から、順に採択が決まると考えられます。
事業終了後3~5年で、付加価値額の年率平均3.0%(グローバルV字回復枠は5.0%)以上増加従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(グローバルV字回復枠は5.0%)以上の増加
※付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したものをいいます。
まとめ
ポストコロナ・ウィズコロナ時代に対応するため、企業では様々な計画を考えていることでしょう。
関連データ
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